俺の妹が(略
- 作者: 伏見つかさ,かんざきひろ
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/11/10
- メディア: 文庫
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さてアニメ化ですね。超有名ですね。それに答えるだけのおもしろさがありますね。で、ライトノベルのアニメ化というと、どうしても忘れられない記憶がございまして。
覚え違いでなければライトノベルでテレビアニメ化された一番最初の作品は富士見ファンタジアの無責任艦長タイラーでした*1。これがひどいアニメでした。今で言うところの原作レイプというやつです。胴長短足、馬鹿(成績が優秀じゃないという意味)で間延び顔で全然イケメンじゃないタイラーが要領の良さと運と機転と人徳で成り上がっていくという話ですが、このタイラーがなぜかアニメではイケメンに。おいおい、普段カッコ悪いタイラーがたまに見せるカッコよさのギャップがいいのにさ? タイラーの魅力を全然わかってないよ! と兄上が言ってました。私はアザリンが可愛ければ何でもよかったです。
そんなわけで一説にはライトノベルは漫画の小説版であると言われているにもかかわらず、基本的にライトノベルとアニメは食い合わせが悪い印象があります。しかしながら昨今のアニメの評判を聞くに、近頃のライトノベルはキチンと、しかもハイクオリティでアニメ化される例が多々あるようです。思いつくままにあげると、狼と香辛料、とある魔術の(略、シャナ、ハルヒ。アニメの中の人もネタがなくて大変なのでしょうか。少なくとも昔のように絵面的にイけてないから主人公をイケメンにする、なんていう暴挙は許されなくなったわけです*2。マジでいい時代になったもんだ。
クロノ×セクス×コンプレックス(3)
- 作者: 壁井ユカコ,村上ゆいち
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/11/10
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普通少年、三村朔太郎が美少女ミムラ・S・オールドマンとチェーンジして時間魔法学校へ入学してしまうという話。
何がいいって、ミムラ(体はオンナ、心はオトコ)が可愛いんですよ。中身の朔太郎の純真さと相まって、両性的かつオトコにも甘い素敵な人物に仕上がっています。数々のイベントを通して「もう男でもいいかも?」と思わせてくれます。どうせ外面はオンナなんだし? 問題なくね?
まじめな話をすると、ミムラの入学するクロックバードの雰囲気は、ハリーポッターを読んだことがある人ならばホグワーツをより閉鎖的にし、魔法をちゃんとしたファンタジーの時間操作系に置き換えた世界を想像すれば近いところまでたどり着けるのではないでしょうか。そう、時間操作です。この物語、いわゆる過去改変物なのです。タイムパラドックスです。みんな大好き、ループ物。いやループはしてないんですが。ちなみにここで言う「みんな」とは、SF(少しふしぎ)好きな人、エロゲーが好きな人です。少女が好きなのかはわからない。少女系で時間物は読んだことない気がするなぁ。まぁエロゲーにはループ物にはハズレなしという格言がありまして。これはループ物(≒時間物)は構成が面倒なのにそれをわざわざ作るくらい製作者に気合が入っているため、出来が悪い確率が低いという意味なのですが。
本作はライトノベルなのに、こんなめんどくさい題材を扱うだけあって物語の密度と展開の上手さはチョーいー感じです。よく練られて、かつよい切れ味を持っています。ミムラが将来、時間犯罪を犯して「永久時間剥奪者」となることは1巻で暗喩済み。2-3巻ではその動機が示されています。次巻以降ではどのようにしてミムラが過去改変という時間犯罪を行うのかが示されるのでしょう。そして真のヒロイン、極上のツンデレ美幼女オリンピアはミムラを止められるのか。あるいは解決できるのか。
まさに目が離せません。
*1:性転換、男女が入れ替わる。
彼女を言い負かすのはたぶん無理
- 作者: うれま庄司,しらび
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2010/11/11
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もともとスマッシュ文庫に対する私の期待値はかなり低めです。イラストを更に増やす、という路線が納得できないからです。それは中身が薄くなると等価じゃね? という疑惑が付きまとうからです。いやいやイラストがないライトノベルも物足りない感があるが、文章が必要以上に薄いライトノベルも物足りない感があります。
が、こいつは中々におもしろかったのです。まさにエロゲ脳によく馴染む。この文庫、どうも一つ前の不定形メイドさんあたりから力の入れ方を修正したような感じがあります。このままだと以前のハルキ文庫か竹書房並みにダークホースになってくれそう。まぁどっちも撤退しちまいましたが。好きだったんですけどね。
題材はディベートです。本気でディベートだけで物語が進んだらどうしようと心配しましたが、そんなことはないので安心しましょう。ヒロインのアイラさんの桜井をからかう掛け合いがすげぇ楽しい。感覚としては狼と香辛料のホロとローレンスにちょっと似てる気がします。この、本当なのか、本当ではないのか、どちらなのか判別つかない状況というのは実に魅力的です。これだけで値段分の価値がありましょう。
この後でラブ! なモードに入るのか! 非常に気になる。関係ないですが、最初の題材、「ドラえもんはのび太にとって(略」は実は私が小学生のときにやらされたディベートの題材と同じなので、少し恥ずかしかったです。小学生にディベートの反論の仕方を理解しろっていうのが無理ですってばよ。たぶん教育モデルみたいなものがあるのでしょうね。
あと更に関係ないですが、ライトノベルにしては珍しく構図が垂直なイラストでした。きっとエロいゲームに汚染さえてないんだろうなぁ。*1
夜の王子と魔法の花
- 作者: 渡海奈穂,雨隠ギド
- 出版社/メーカー: 新書館
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読書感想文風にいきましょう。
異世界ファンタジーといえば十二国記がすんごくおもしろかったんですよ。今頃読んだのか。そう、今頃読んだんですよ。自分で買うのがアレかなぁと思ったので図書館で借りたんですが、こいつは自前で揃えて一切損がない、むしろ得だろーという感じでして。特に 月の影 影の海 のインパクトは凄い。最初の陽子と最後の陽子の差に惚れる。痺れる。私が美少年だったらマジで求婚してますね。
そんなわけで異世界ファンタジーです。まさに中堅どころの仕事といった感じで文章は非常に安牌、ソツなく安心です。さちこの魅力は伝わってくるし、ディーレのとの掛け合いも楽し。が、やはり考えるわけですよ。最初と最後で誰が一番変わりましたか? それはディーレです。半機械の王子、ヒッキーな魔法オタク、黒髪の麗しの子でげす。ということはこれはさちこの物語ではなく、ディーレの物語なのではないのか?
ディーレは何で変わりましたのか。そいつはたぶん、愛ですよ、愛。ラヴ。でも私は愛は信じない。理想論で言いますと、愛は動機であって手段じゃない。だから私は女性にもてない。そこがわからない。王妃は愛しているという。父も愛しているという。でも行動は?なんで私はもてないの? 変態だからかな…*1
わからないことはまだあります。結局のところ、ディーレが王座につかざる得なかった本当の原因は解決してない気がそこはかとなく薄っすらと、しかしながら確実に感じるのです。いわば、眠りの種の花はさちこが摘み取ったけれど根は残ったままな気がします。
が、後半から始まる愛の生活モードはかなり楽しかった。おいおい、ディーレはいわゆるツンデレですね。好物です。
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もしも私が美少女だったら、電波を飛ばしたい。それも毒電波。
スマートフォンを買いたい
悲しいことに日本のどの通信業者もTouch Pro2を出してくれなかったので(強引に使おうと思ったらドコモ回線で上限11k/月だがね、b-mobileは流石に300kbpsでは遅すぎだがね)、昨今のスマートフォンについて少しだけ調べてみます。
そもそもスマートフォンとは何ぞや?
あくまで私の認識ですが。
時代の流れで行くと、「電子手帳」と「ポケットコンピューター」と「電話/通信回線」の3つの機能を持ったものがスマートフォンと呼ばれるらしいです。「電子手帳」と「ポケットコンピューター」を合わせた親玉がPDAですね。このうち「ポケットコンピューター」つーのはユーザー側が用意したプログラムが動く、という意味合いですので、トップダウン式の仕組みでユーザー側にプログラム導入の認可権限のないiPhoneはこの「ポケットコンピューター」の機能が著しく制限されている状態なので、厳密に言うとスマートフォンじゃない。でもiPhoneは元をただせばBSDの系列なのでいくらでも抜け道がある、と。
同時に、端末は誰のものか?という考えもあります。お金を出して買ったのに、OS入れ替えできない、ハードの追加もできない、ソフトウェアも好きに導入できない、管理者権限を取れない、そんなPCがあったら誰も見向きもしないし、商売として許されません。でも、パソコンだとこうした制限が許されないのに、高機能携帯電話では許されているのは何故でしょう? 携帯端末でどんなプログラムが動くか、それを何ゆえ売り手が決める? この端末は誰のものか?